ワイン好きなら、栓を開ける瞬間の手応え、抜いた後に立ち上る香り、そして (仰々しくない)
テイスティングなども楽しみの一環。そもそも、同じ年号・同じ畑のワインでさえ、(ブレンドし
ていなければ) 樽の違いや保存状態、コルクの品質などにより味が全然異なる。だから、

  「このボトルは、当たりだろうか、外れだろうか? 」

という問い掛けに対しては、

  「飲んでみればわかります」

としか答えようがない。実際、ワイン売り場では、箱で仕入れたワインを一本抜いて、試飲販売
している。それでもなお、試飲したボトルと、買ったボトルが同じ味わいを持っているかどうか
は、神のみぞ知る所だ。購入したものが試飲したものより美味しかった時の喜び↑ ↑(その逆↓↓)

------------ ここからは物理屋的な発想 --------------------

 最近、メロンとかスイカなどの果物が「甘いかどうか」を調べる技術が進化して、外から光や
音を当てたりするだけで "選果" できるようになったそうだ。物理的に使える手段は、分光・磁気
共鳴 (ESR/NMR)など色々とあるのだから、せっかくの技術をワインに使わない手はない。

 「ボトルを置けば、糖・酸の構成がたちどころに分析できる」

という所までは、そう難なく到達できそうだと思う。香りについては、そう簡単に事が運ぶかどう
か、チト怪しい。 (シャネルと 100 円化粧品の違いは、微量の香料と宣伝だ。) まあ、酢酸を多く
含んでいるといった「明らかな欠陥品」の選別には威力を発揮するだろう。

 ....既にどのメーカーも密かに研究している筈だ。