仙台の商売は、大阪とは違って「言い値で買う」のが基本。香川で
生まれて、大阪で長く過ごした私にとって、それはカルチャーショック。
「コレ、いくらですか、ホンマの所は? 」と聞くと、店員はとても妙な
顔をした上で値札を指差して、そこに書かれたままの値段を読み上げる
のだ。恐るべきことに、定価と同じ額の場合もある。「少しマケません
か? 」と、なるべく標準語で意志が伝わるように再度尋ねても、滅多な
ことではマケない。もう一度値引き交渉したりすれば、それはもう客で
はないと言わんばかりの応対になり、交渉決裂。

 これは、どっちがマトモなどと言い始めると戦争が起こりかねない、
文化的相違というもので、西日本では「うまく値引きさせるのが尊ばれ
る」土壌があり、東日本では「良い物を言い値で買うのが紳士 (古くは
武士) たるもの」という伝統があるのだから、どうしようも無い。

 まあ、しばらくすると、仙台なりの「そこそこ商売する」方式にも慣
れて来て --- 対して、大阪のボチボチ商売する、というのはガッポリ儲
けるという意味が暗にある --- あまりトラブルを招くことも無くなった。

 ひと言: 仙台で買い物するなら、初売りを狙え。
     仙台のアチコチの金融機関に、正月開けに 10 万円づつ短期
     預金するだけで、しばらく石鹸とチリ紙には困らないぞ !

もう一言: 仙台で買い物するなら、お得意さんになれ。オマケが多いゾ !!