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 ペンシルボーグ (←外部リンク) を「ミニボーグ鏡筒で」Lumix G1 に接続しよう。

    P25+7885 原画像はこちら

 ペンシルボーグ P25 の売りは小型軽量(の割には)高性能。そのまま 「公称」のチャート (←外部リンク)
および様々な組み合わせ例  その1  その2  その3  その4 (←外部リンク)
通りに組んで各種カメラに取り付ければ、焦点距離 175 mm (注: 換算なし)の 望遠レンズ (←外部リンク)
として楽しめます。Lumix G1 などマイクロフォーサーズは、フランジバックが 20 mm なの
で、少し組み合わせにバリエーションが出て来ます。その中で、「ミニボーグ鏡筒」 (←外部リンク)
を使う場合について、レポートします。

   注)2012年現在、メーカーから公称のチャートが出ています、
     以下はあくまで「参考」とお考え下さい。

 (A) イチオシの組み合わせ: 写真はこちら (原画像です)

    品番 (光路概算 mm) 内訳 [ネジ]

    XXXX (〜5) ペンシルボーグ対物 (f175)
    7366 (8) ペンシルボーグ用36.4AD
    7362 (8) M36.4 → M57/60AD
    6160 (123-167) ミニボーグ鏡筒 [M57オス→M57メス]
    7000 (5)
    5011 (6)
    Lumix G1 (FB 20)
    光路合計 175-211
    ※ 計算誤差により、あと 5mm ほど筒を延長する余裕あり。

 これで見事に無限遠が出ます。合焦範囲がとても広くて、自分の靴から天体までコレ一本で
いけます。また、明らかに迷光が少なくなり、逆光の撮影時にも高いコントラストを維持でき
ます。(←更に、遮光絞りに黒魔術を塗るといいかも。)


 (B) 短縮ミニボーグ鏡筒を使う組み合わせ: 写真はこちら (原画像です)

 先の (A) の組み合わせでは、ヘリコイドや絞りや補正レンズを入れる余裕がない。もちろん、
ヘリコイド LII などを組み合わせる手はあるのだけど、こだわりは「ミニボーグ鏡筒」である。
ミニボーグ鏡筒の後鏡筒は2分割できて、間は 52 mm (?) のフィルターネジ (??) で接続されて
いる。これを M57 へと変換するリングがあれば良いのであるが .... 見当たらない ....

 ... 見当たらなければ、エイ、切ってしまえ!、というわけで、後鏡筒の後半を 20 mm ほど短縮
した。作業手順は、まず前鏡筒を使ってケガキ、金ノコで注意深く切断、断面を包丁研磨用のダイ
ヤモンド砥石(←とても安価)で磨き、接着剤(筒内はエポキシ+紙、外側はアロンアルファ+紙)
で接続。光軸のズレは許容範囲内(?)に納まりやれやれ。(良い子は真似をしないように。)

 さて、何をカマしたものか?とりあえず「保証外の組み合わせ」ですがレデューサを入れてみました。
 ※ そもそも、筒にノコギリを入れた段階で「保証外」です。
   レデューサーからセンサーまでの距離も「公称値」ではありません。

    品番 (光路概算 mm) 内訳 [ネジ]

    XXXX (〜5) ペンシルボーグ対物 (f175)
    7366 (8) ペンシルボーグ用36.4AD
    7362 (8) M36.4 → M57/60AD
    6160 (103?-147?) ミニボーグ「短縮」鏡筒 [M57オス→M57メス]
    7885 (10) レデューサー 0.85 x DG [M57P0.75オス→M49.8P0.75オス]
    7921 (8.2) M49.8延長筒S [M49.8P0.75メス→M49.8P0.75オス]
    7921 (8.2) M49.8延長筒S [M49.8P0.75メス→M49.8P0.75オス]
    5011 (6)
    Lumix G1 (FB 20)
    ※ あと 4mm ほど筒を延長する余裕あり。


○ 作例
  スズメバチ (スズメバチ成虫は20日の命だそうです。)
  柿の実 (前ボケがちょっと気になりますが。)
  時計 (周辺の補正が少し足りませんが、まあまあ ...)
  夕日  夕日  夕日 (比較として 50 アクロ)
  小鳥さん  小鳥さん  小鳥さん (←うっかり低解像度モードで撮影しちゃいました。)
  ゴールドコースト空港1  空港2  空港3


※ 以下、にわか計算なので思わぬ誤りを含んでいるかもしれません ....
  有効数字の扱いもいい加減ですので、真似をしないように ....

[問] 10 m 先の物体を、どこまで細かく見ることが可能か?

[答] 分解能 φ を角度の単位「秒」、口径 D を「ミリメートル」の単位で表すと、
    ドーズの限界は 115.8 / D、レイリーの限界は 127.5 / D となる。(←受け売り!)
    概算で 120 / D だと考えておこう。また、1秒角はおおよそ 5×10^(-6) ラジアン。
    10 m = 10000 mm = 1×10^4 mm
    つまり、1秒角あたり 5×10^(-2) mm = 0.05 mm

    口径 25 mm ならば 5 秒角ほどで、0.24 mm
    口径 50 mm ならば 2.4 秒角ほどで、0.12 mm
    口径 100 mm ならば 1.2 秒角ほどで、0.06 mm


[問] センサーの画素サイズによる制限は?

    Lumix G1 は 1200 万画素 = 1.2×10^7 画素
    マイクロフォーサーズは 17.3 mm × 13 mm
    これより(バカ正直に、つまりカラーの市松模様など考えずに)画素サイズ x を計算
    すると、(17.3/x) (13/x) = 1.2 × 10^7、つまり x = 4.3 × 10^(-3) mm となる。
    1 rad は、おおよそ 2 × 10^5 秒。

    焦点距離が 175 mm ならば、解像度の制限は 2.5 x 10^(-5) rad 〜 4.9 秒

    焦点距離が 250 mm ならば 3.4 秒

    焦点距離が 325 mm ならば 2.6 秒

    焦点距離が 500 mm ならば 1.7 秒


[問] じゃあ Pencil BORG はバッチリ(?)なんですね?

[答] 何をもってバッチリと言えば良いのか判断に迷うところだけれども、一応、ミニボーグ
    各種は Lumix G1 の画素サイズと「トントン」の所を突いていることになる。


[問] デジカメの画素数がこれよりも増えたらどうするんですか?

[答] ペンシルボーグの弟の、ストローボーグなんて登場するかもしれない。
    (ノイズや遮光の問題があって簡単ではないと思うけど....)


[問] ミニボーグ鏡筒に付いている遮光環は直径何 mm なんですか?

[答] 測ってみたら 35 mm だった。ミニボーグ 50 から 45ED や 45EDII へと焦点距離が伸
    びても、うまくケラれないように作ってある。カメラレンズとして使うばあい、この
    遮光環がコントラストの向上に一役買っている。