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(2011年12月14日-16日 京都大学基礎物理学研究所 研究棟・会議室 K206)
基研研究会
"量子多体系のエンタングルメントとくりこみ群"
概要:
低次元量子多体系の数値くりこみ群は、密度行列くりこみ群、テンソルネットワーク形式の変分などを経
て大きな広がりを見せてきた。一方、AdS/CFT対応やホログラフィーのように、場の理論のエンタングルメント
と拡張された時空での重力理論との対応関係が注目されてきたが、最近では物性でも盛んに議論されるようになっ
ている。また、格子模型の相互作用定数を曲がった空間に見立てて空間変調し、数値計算のエネルギースケール
をコントロールしようという試みも始まっている。拡張時空でのスケール性とエンタングルメント、そしてくり
こみ群は数値計算や場の理論に共通の量子多体問題の基本である。国内の研究者が集まることができる研究会を
開き、それぞれの分野での現状と問題点を共有し、相互の関係性を整理して議論することは今後の基礎、応用の
両面の展開にとって大いに意義のあることだと考えられる。
テーマと分野 :
- 行列/テンソル積状態と密度行列くりこみ群、エンタングルメントくりこみ群の発展
- 低次元量子多体系のエンタングルメント
- AdS/CFT対応とエンタングルメントエントロピー
- 実空間くりこみ群と空間変調 / 情報圧縮とスケール性 / 上記のテーマの相互の関係性
講演の記録 (←資料付き) と
プログラム と
参加者一覧 と
Proceedings
基調講演 押川 正毅 (物性研) 桂 法称(学習院大理) 西野 友年(神戸大理)
中村 真 (京大理) 松枝 宏明(仙台高専) 高柳 匡 (東大IPMU) 丸山 勳(阪大基礎工)
世話人 :
奥西 巧一 (新潟大学) 遠山 貴巳 (京都大学) 戸塚 圭介 (京都大学)
西野 友年 (神戸大学) 原田 健自 (京都大学) 引原 俊哉 (群馬大学) 松枝 宏明 (仙台高専)
世話人は数値くりこみ群関係者がメインですが、物性に限定せず、素粒子や量子情報などの広い
分野からの参加が集まりました。日本オリジナルな研究展開の方向性を今後も出していけたら幸いです。